70歳のじじい、taoです。
人生、本当に何が起こるかわからないものでして、今でこそ山の麓に住んでいるという立地特性を活かして、山に入るのが日課になっています。
しかし、振り返ってみると、私の人生の大部分において「山」はまったく無縁の存在でした。
いや、正確に言えば、「二度と関わりたくない存在」だったのです。
■ 30代、開始1分で山を嫌いになった日
会社員だった30代後半のときのとあるイベントを振り返ります。
職場の山好きの同僚から「まあ一度くらい行ってみようぜ」と誘われるままに、いわゆる「百名山」の登山に連れ出されました。
前の晩は多少ワクワクしていたと思います。
自宅から車で2時間くらいのところに到着。
気合いを入れて登山口に立ちました。
ところが、そこはスタート地点から、かなりの激坂でした。
わずか1分で猛烈な後悔。
「……なぜ来てしまったのか」
足は重く、息は上がり、前を軽々と歩く同僚の背中に対しては怒りも感じていました。
それでもなんとか歯を食いしばって山頂にたどり着き、無事に下山、いや、生還、と言ってもいいかもしれません。
同僚は「どうだ、面白かっただろう、楽しかっただろう」と繰り返すのですが…。
そのとき私の心の中に生まれたのは、「もう二度と山には登らない」という、揺るぎない固い決意でした。
以来、見事に、山とは無縁の生活を送ることになります。
あの日の激坂の苦しい記憶は、長いこと「山=苦行」という方程式として、私の中に刻まれたままでした。
■ 50代目前、自転車からトレランへ、ちょっと数奇な転身
転機が訪れたのは、50代になる少し前のこと。
ふとしたきっかけで、突然、自転車をやろうと決意します。
そうなんです、私の人生、振り返ると決断はいつも突然なんです(^_^;)
一端決断すると、情報を猛烈に調べまくります。
自転車雑誌を数冊購入して、ロードバイクの基礎情報を頭に入れ、どのメーカーのどんな自転車をどの店で買うか、1週間ほどで決定。
決定したその日に、ターゲットの自転車やへGo。
ヘルメット、靴などを含め締めて20万円ちょっとで自転車購入。
さて、自宅に帰って、その日、自己流でいきなり30kmほど走りました。
そして、1週間もしないうちに、100km超の距離を走りました。
そんなこんなで、ロードバイクにドハマり。
自転車の楽しさに味をしめたのか、半年後にはマウンテンバイク(MTB)も購入しました。
ただ、MTBばかりは自己流でやるには少々危険が伴います。
そこで関東で活動している「セブンヒルズアドベンチャー」というアウトドアクラブが開催するイベントに、何回も参加して、きちんと基礎を教わることにしました。
そこで山をMTBで走る楽しさを知りました。
その後、同じセブンヒルズで開催されていたのが「トレイルランニング(トレラン)」のイベントで、それにも参加します。
ちょうと、地元の低山を走るイベントもあり、それにも参加。
もともと「走ること」ランニングは大嫌いだったのです。
でも、山を走るトレランは全く違って、楽しかった。
自分の足で駆け抜けるあの爽快感に、すっかりやられてしまいました。
「気持ちいい!」
30代のあの「山はもうこりごり」という感覚は、いったいどこへ消えてしまったのでしょうか。
気づけば私は、山の魅力、それも「山を走る」という魅力に完全に取り憑かれていました。
セブンヒルズアドベンチャーのイベントに参加することで、仙元山系(埼玉県小川町)、鐘撞堂山系(同県寄居町)、大高取山系(同県越生町)、日和田山系(同県日高町)と体験を重ねます。
官ノ倉山(同県東秩父村)に至っては自分でルートを開拓するほどになっていました。
山を走るについては、特に急な坂を駆け上がる感覚が、たまらなく好きでした。
あの30代の「山が大嫌いな自分」が見たら、目を疑うことでしょう。
■ 百名山より「いつもの山」。我ながら驚く登頂回数
山の楽しみって、いろいろあると思います。
百名山を狙って、いろいろな山に挑戦する。
一方、一つの山をいろんなコース開拓を含め、何回も何回も繰り返す。
筆者 taoは、後者のほうです。
さて、本格的にトレランにのめり込み、2021年7月からは登山アプリ「YAMAP」のサブスクに登録して、記録をきちんとつけるようになりました。
YAMAPには「tao」という名前で記録を残していますが、おかげさまでフォロワーさんも1700人ほどになりました。ありがたいことです。
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ところで、このブログ「70歳じじい。AI活用で人生を愉しむ。」では、「山を愉しむ by AI」が一つのカテゴリーです。
そして、この「山を愉しむ by AI」では、次の5つの山系(どこも低山!)をメインにします。
なお、下記の登頂回数は、山のアプリ・YAMAPの記録による数値です。
- 仙元山系低山(埼玉県小川町・嵐山町)
- 仙元山登頂回数 384回
- 大高取山系低山(埼玉県越生町)
- 大高取山登頂回数 40回
- 鐘撞堂山系低山(埼玉県寄居町)
- 鐘撞堂山登頂回数 34回
- 官ノ倉山系低山(埼玉県東秩父村)
- 官ノ倉山登頂回数 22回
- 日和田山系低山(埼玉県日高市)
- 日和田山登頂回数 11回
実は自宅が仙元山の麓にあり、歩いて数分で複数の登山口があるので、その日の気分で登山口を選んでます。
このように、ある意味で反則的なほどに恵まれた環境に住んでいます。
それにしても384回。我ながら「狂ったように同じ山を愛し続けているなあ」と思います(笑)。
この384回はYAMAPの記録なので、YAMAPを始める前に登頂した回数を足すと、累計で500回は超えてまっす。
山って不思議です、これほど何回も登っているのに、いまだに飽きません。
でも、それでいいのです。
いつ行っても、山の顔が違うからです。
■ 70歳、走るのをやめて「歩き」で見つけたもの
ところが、2年ほど前から左膝が痛み始めました。
今では長い距離を走ることができなくなり、下りを走るなんて、膝が壊れてしまうのでもってのほかという状態です。
ここ数ヶ月は「走る」ことをきっぱり封印して、山を「歩く」ことだけに徹しています。
すると、不思議なことが起きました。
走っていた頃には完全に見過ごしていたものが、次々と目に飛び込んでくるのです。
木々のひとつひとつを見上げては、「あぁ、この子はこんな形をしていたんだね」と、その造形美にいちいち感動してしまいます。
枝の伸び方、葉の重なり方、光の差し込む角度、一つとして同じ木は存在しない…。
スピードを落としたことで、山の解像度がグッと上がりたんですね。
失ったものもあります、それは走る爽快さ。
でも、得たものも、たくさんある。
むしろ今の方が、山と丁寧に向き合えているような気がしています。
膝よ、ありがとう……とは、まだ素直に言えませんが(苦笑)。
■ そして「AI×山歩き」という、新しい実験のはじまり
さて、このブログのテーマは「山を愉しむ by AI」です。
このカテゴリー「山を愉しむ by AI」では、山歩きとAIをどう結びつけられるかを探っていくつもりです。
正直なところを申し上げますと、今のところ今ひとつピンときていません(笑)。
植物の名前をAIに聞いてみるのか。
歩いた記録や感想をAIにまとめてもらうのか。
コースの下調べや安全確認に使うのか。
それとも、まだ思いもよらない使い方があるのか。
走ることをやめ、ゆっくりと「歩く」山行にスタイルが変わった今だからこそ、腰を据えてあれこれ試してみる余裕が生まれた気がします。
山の中でスマホを取り出してAIに話しかける70歳のじじい……我ながら、なかなかシュールな絵面ですが、笑えるくらいがちょうどいいのかもしれません。
このカテゴリーでは、仙元山をはじめとする愛する地元の山々(大高取山、鐘撞堂山、官ノ倉山、日和田山)の山行記録とともに、「AI×山歩き」の可能性を皆さんと一緒に模索していきます。
YAMAPのデータも、このブログでどんどん公開していくつもりです。
ともに探っていきましょう。答えはまだ、どこにもありません。
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ということで、今日もこれから仙元山に行ってきます。
ゆっくり、じっくりと。木々の形を一本一本、確かめながら。
385回目の仙元山へ。


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